2種類ある光脱毛とは?人気の理由と注意点情報
2018.05.23
暑い気候や、薄着により肌を露出する機会が増える季節になると、日常的にムダ毛のケアが必要となることもあります。特に、美意識が高い女性にとっては、ムダ毛の処理は欠かすことができないケアです。
しかし、カミソリで剃ったり、毛抜きで抜いたり、クリームやワックスで除毛したりといった自己処理を日々行うことに、面倒さを感じている人も少なくないことでしょう。
そのような人にとって魅力的なムダ毛の処理方法が脱毛です。
ただし、脱毛といっても、その方法は複数あります。数ある脱毛方法の中でも多くの人に利用されているのが光脱毛と医療レーザー脱毛です。特に、光脱毛は気軽に受けることができる脱毛方法として知られています。
そこで、今回は光脱毛の仕組みや種類のほか、人気を集めている魅力や注意点についてまで詳しくご案内します。
光脱毛とはどういうもの?
光脱毛とは、メラニン色素に反応する特殊な光を肌に照射することで脱毛する方式です。
肌にあてる特殊な光は、メラニン色素の黒い色に反応し、吸収されると熱に変わります。
この熱が毛の根元の先端部にある毛乳頭にダメージを与えることによって、細胞を破壊し、生えている毛を抜け落とすのです。熱を受けて毛が抜け落ちるまでの期間はおよそ1~2週間くらいとされています。
ただし、光脱毛の施術は、いつ行っても同じように効果があるというわけではありません。体から生えているすべての毛には「毛周期」と呼ばれる生え変わりのサイクルがあります。毛が伸びる「成長期」、毛の成長が止まり抜け落ちる「退行期」、毛の発育が止まり成長期に向けた準備期間となる「休止期」の3つの期間を繰り返しているのです。人や部位によって異なる場合もありますが、一般的には2~3カ月が1サイクルにかかる期間の長さとなっています。
そして、脱毛は毛周期の3つの期間のうち、毛が生え伸びる成長期に行うことが効果的であるとされているのです。光脱毛は、このように毛の生え変わりのサイクルとメラニン色素への反応を利用して脱毛する方法となっていますが、似た方法にレーザー脱毛という方法もあります。
ただし、光脱毛と医療レーザー脱毛では、照射する波長と照射のパワーに違いがあるのです。光脱毛の光には、さまざまな波長が含まれていて広い範囲の毛根へと緩やかに照射します。
対して、医療レーザー脱毛のレーザーは単一の波長で集中的に熱を照射して、毛根を破壊する方法となっているのです。そして、広範囲に照射する光脱毛の毛根への照射の力は弱く、医療レーザー脱毛は光脱毛と比べると強力なパワーで照射することが可能となっています。
SSC方式とIPL方式の2種類がある
光脱毛の方法には主に2つの種類があります。
SSC方式とIPL方式です。
SSC方式は正式な名称を「スムーススキンコントロール方式」といいます。
SSC方式による光脱毛では、光を照射する前に、まずは脱毛したい箇所に特殊なジェルを塗っておくことが必要です。このジェルには青いカプセルのビーンズ状のジェルが配合されていて、さらに、そのジェルの中にはフィリニーブという成分が含まれています。フィリニーブは植物由来で、毛が生えるのを抑制する働きがある成分です。
また、皮膚の質を柔らかくする役割や、鎮静作用も持っていて、美肌効果もあるとされています。ジェルを塗った箇所にクリプトンライトにより特殊な光をあてると、光がジェル内の成分に浸透します。
そして、ジェルの中にあるカプセルが光に作用して破れ、ジェル内の成分が浸透して、毛の成長を抑制するのです。クリプトンライトとは、クリプトンというガスを用いたライトをいいます。クリプトンは軽いという特徴を持っているため、ランプ内で自由に活動的に動くことが可能です。このガスの活発な動きは、光の照射の安定を助け、カプセルに光が効率的に当たるように調整してくれます。ジェルとライトのそれぞれの役割がうまく相乗効果を生み出して、肌へのダメージを和らげ脱毛を施していくのです。
一方、IPL方式とはキセノンランプを使用して行われる光脱毛の方法のことをいいます。
正式な名称は「インテンスパルスライト方式」です。
IPL方式でも、SSC方式と同じように照射前の準備として脱毛したい箇所にジェルを塗ります。
しかし、IPL方式は毛の成長を抑制する方法ではなく、毛根を弱らせることによって脱毛を目指す方法となっているのです。ジェルはライトをあてた際に、光を吸収しやすくするために塗っています。キセノンランプは皮膚に照射すると毛根のメラニン色素に反応し、毛球を包んでいる毛包周辺の細胞に熱でダメージを与えるのです。強いダメージを受けた細胞は毛の再生力が弱くなり、新たな毛が生えにくくなります。
IPL方式による照射の力は医療レーザー脱毛などと比べると弱いため、個人差はあるものの、施術に感じる痛みは一般的にはゴムが弾かれた程度しか感じることはありません。
光脱毛の人気が高い理由
光脱毛が一般的に多く利用されている理由の1つには、施術の時間がかからないということがあります。
脱毛は毛周期のうち、成長期という特定の時期に絞って複数回の照射を行わなければいけません。
このため、数回通って施術を受けることが必要となります。このことから、忙しい人にとっては短い時間で施術を受けられるということは気軽に通うことが可能となる魅力的なメリットとなるのです。
光脱毛の施術時間が短いのには、脱毛方法に理由があります。集中的な照射を行う医療レーザー脱毛とは異なり、光脱毛は複数の波長で広い範囲に照射することができるからです。
一度の照射で広範囲に脱毛の施術を行うことが可能であることから、希望するすべての箇所の施術を受けるための時間がかかりにくくなります。さらに、短い時間で施術を受けることができるだけではなく、料金をおさえて脱毛を施すこともできるといったメリットもあるのです。
特に、広範囲の脱毛をしたいという場合には照射回数が少なくすむため、リーズナブルな価格で施術を受けることが可能となります。また、光脱毛は照射の力が弱いため、施術中に受ける痛みが少ない傾向にあります。
痛みが怖くて脱毛に踏み切れない人でも、気軽に受けやすくなっているのです。さらに、照射のパワーが弱いことから、肌への負担が少ないという利点もあります。
そして、美肌効果をもつジェルを使用したり、フォトフェイシャルと同じ光を使用したりするため、脱毛の施術を行えば行うほど美肌効果にも期待がもてるという魅力もあるのです。
フォトフェイシャルとはスキンケア方法の1つで、IPLの光を照射してコラーゲンの生成を促進し、シミやくすみといったお肌の悩みの改善を目指す治療手段のことをいいます。照射の力が弱い光脱毛は、医療の専門知識を持った医師以外の人でも実施することが可能です。
医師がいなくてもできる光脱毛はエステサロンにとって扱いやすい施術方法となります。このため、光脱毛を受けることができる店舗数は多い傾向にあり、施術を受けたいという人にとっては選択肢が広がり、通いやすいお店を見つけやすくなるのです。
光脱毛の注意点は?
さまざまな魅力から人気のある光脱毛ですが、注意しておくべき点もあります。
トラブル時の対応についてです。医療レーザー脱毛は、強い照射パワーを持った高い出力の脱毛機を使用する方法となっています。このことから、医師が常駐する医療機関でしか施術を受けることができない方法となっているのです。
しかし、光脱毛は照射パワーの弱い脱毛機によって施術を行うため、医療機関以外の医師不在のエステサロンなどでも行うことが可能となっています。
このため、もしも、脱毛の施術を受けている際や、施術後にトラブルが生じてしまった場合でも、エステサロンでの光脱毛だと、すぐにトラブル対応をしてもらうことは難しくなってしまうのです。逆に、医師が常駐しているクリニックであれば、何かトラブルがあった際にも抗生物質などの薬品を用いて即座に適切な方法で対応してもうことが可能となります。
安心して施術を受けたいのなら医療脱毛
光脱毛も医療レーザー脱毛も、プロによって施術を受けることができる脱毛方法です。
ただし、いざという時に適切で迅速な対応をしてもらうことができるのは医師のいる医療機関での施術のみとなります。どのような方法で脱毛をするかを選ぶ際のポイントにはさまざまな点がありますが、安全性を考えるのであれば、医療レーザー脱毛が安心です。
脱毛は効率的にムダ毛の処理をすることができる方法である分、肌への影響も強い手段となります。大切なお肌のことをしっかりと考慮した上で、自分が安心できる方法を上手に選んでムダ毛のない美しい肌を目指すとよいでしょう。