ワキガの原因と治療方法まとめ!脱毛の対策は有効なの?
2018.01.01
「ニオイがきつい」という症状の性質から、なかなか周囲に相談しがたいのがワキガの特徴です。 1人でワキガについて悩むのは、つらいものです。もっとも、ワキガも人によって症状は千差万別です。
ほとんど正常な汗のニオイと変わらない人から夏場だけニオイがするという人もいます。 しかし、女性であればニオイは特に気になるものです。
「あれ、私ワキガかも」と思ったらすぐに対策をしましょう。ワキガもきちんとした対策を行えば、ニオイはかなり抑えることができます。 そこで、今回はワキガの原因と治療法について分かりやすく解説します。
治療法にもいくつか方法がありますが、今回は脱毛対策について詳しく説明するので、きちんと理解してワキガ対策を行いましょう。
そもそもワキガって?発生の原因は?
ワキガは医学的には「腋臭症」と呼ばれており、脇汗とは異なるニオイを体から放ってしまう症状です。
一般的にいわれる「汗臭い」というニオイとは全く別物になります。
ワキガのニオイは「鉛筆の芯のようなニオイ」「クミン(香辛料)に似たニオイ」がするといわれていますが、人によってニオイは異なります。これらのニオイはワキガの症状が見られる多くの人に共通するニオイということです。
このワキガの原因は脇にある汗腺から出る体液によって雑菌が繁殖することにあります。その汗腺とはエクリン腺とアポクリン腺です。エクリン腺とは体中にある「汗」がでる汗腺で、汗のほとんどは水分なので雑菌はさほど繁殖しません。
ワキガの原因となるのはアポクリン腺から分泌される体液です。アポクリン腺から分泌される体液には、たんぱく質やアンモニア、脂質など多くの栄養素が含まれています。この栄養素がエサとなり雑菌を繁殖させます。そして、ワキガ特有のニオイはたんぱく質や脂質が体表にいる人間の常在菌に分解される際に発生するのです。
ワキガになる人はこのアポクリン腺の数がもともと多いのと、活動が活発なのでニオイがきつくなります。
アポクリン腺はエクリン腺と異なり、特定の箇所に集中しています。人間の体でアポクリン腺が多いのは脇・耳の中・陰部・乳首の周りです。また、アポクリン腺はヨーロッパ系や欧米人に多くあり、日本人や中国系のアジア人は少ない傾向にあります。欧米人は遺伝子上、アポクリン腺を多くもつGタイプの遺伝子の人が大半です。
これに対して、アジア系の人の多くはアポクリン腺が少ないAタイプの遺伝子を持っています。韓国人にいたっては、ワキガの人はほとんどいません。この違いは遺伝子上の違いです。したがって、食生活や生活環境を変えるといった対策はあまり効果的ではありません。
また、アポクリン腺が多い遺伝子を持っているのかどうかは耳の垢で分かります。ワキガの人は耳の垢がべっとりと湿っていますが、そうでない人は乾燥しています。そして、ワキガの症状が重い人は耳の垢が茶色いキャラメル状です。お風呂に入る前に自分の耳の垢を掃除してみましょう。もし、綿棒が湿ったり耳の垢が濡れていたりする場合は要注意です。
ワキガの治療方法は?
ワキガを病院で治療してもらう場合、主な方法は3つです。
それは「ボトックス注射」「レーザー治療」「ミラドライ」です。
ボトックス注射とは、筋肉を麻痺させる効果を持つたんぱく質の一種(ボツリヌス菌)を脇に注射する方法です。
ボトックス注射によって、エクリン腺の活動を抑制し汗の分泌を抑えることができます。ワキガの主な原因はアポクリン腺から出る体液ですが、汗を止めることで雑菌の繁殖を抑えることができるので、ワキガ対策にもなります。ただし、注射なので効き目が短いことと、持続させるには医療費が高くなるので注意しましょう。
レーザー治療は、医療用レーザーで脇にあるアポクリン腺を毛穴ごと破壊する方法です。
レーザーなので皮膚に傷跡は残りません。1回の施術時間は5分から~10分程度で、2回~3回ほどレーザーを照射します。日常生活に支障もないので、負担の少ない治療法です。しかし、レーザー治療では毛根の表面を焼いているだけなので、症状が強い人には効果がでません。さらに、完全にすべての汗腺を焼き切ることは難しく効果はあくまで限定的です。
最後に、ミラドライはマイクロ波をアポクリン腺の根元に照射し、汗腺の機能を停止させる方法です。
マイクロ波は表皮の浅い部分は冷却し、アポクリン腺の根元部分だけを熱します。こうすることで、患部への負担を減らし効率よく汗腺の機能を停止することが可能です。表面を焼くレーザー治療とは異なり半永久的な効果が期待できます。施術は脇への局所麻酔をしてからマイクロ波を20分程度照射し、患部を冷却するという流れです。傷跡は一切残りません。症状が軽い方は1回の施術で、症状が重い方は2回マイクロ波を照射することで効果があります。
脱毛でワキガを治せるの?
ワキガの原因はアポクリン腺から分泌される体液が雑菌の繁殖を促し、体の常在菌によって分解されることで起こります。
この点、脇毛を脱毛したとしてもアポクリン腺からの分泌は止めることができません。したがって、脱毛はワキガの根本的な治療とはいえないでしょう。
もっとも、脇毛があることで雑菌が繁殖しやすくなります。脱毛することで、雑菌の繁殖を防ぎワキガのニオイを抑えることは可能です。ワキガは人によって症状の重さやニオイがかなり異なります。
これは、生まれ持ったアポクリン腺の量によるものです。脇毛が濃い人ほどアポクリン腺が多いといわれています。また、人によっては「脱毛しただけでほとんどニオイがしなくなった」という人もいるので、手術を考える前に脇毛の脱毛をしてみましょう。
また、脱毛後に「汗の量が増えた」「ニオイがきつくなった」という人もいます。「汗の量が増えた」というのは精神的なものが原因の場合が多いです。汗をかく量自体は脱毛前後で変わりません。それよりも脇のニオイを気にしすぎるあまり緊張性の発汗をしてしまうというケースが多く見られます。
こういった場合は、できるだけ脇のことは考えず、ストレスを発散するようにしましょう。そして、脱毛後に「ニオイがきつくなった」という人は、毛穴につまった皮脂や古い角質が原因かもしれません。脱毛後に開いた毛穴に汚れがつまり酸化すると、ワキガの原因となります。気になる人は近くの皮膚科の医師に相談してみましょう。
ワキガ対策にかかる金額は?
健康保険が適用されるかどうかで料金は変わってきますが、ボトックス注射は1回の施術で約3万円、レーザー治療は約10万円です。ミラドライは両脇1回の照射で約35万円になります。
保険適用の病院やクリニックでも治療内容によっては保険適用外となる場合もあるので、しっかりと確認しておきましょう。
ワキガの治療は総じて高いお金がかかります。さらに、人によっては1回の治療で効果が出ない場合もあります。こうした治療を本当にするべきなのかきちんと自分の症状を認識しておきましょう。
ワキガは気にし始めると必要以上に過敏になってしまうものです。実際にはさほどニオイもしないのに「もしかしたらワキガかも」という悩みを抱えてしまう人が多くいます。症状によっては、脱毛することでも効果が期待できます。脱毛であれば、ボトックス注射やレーザー治療よりも安い料金で治療が可能です。症状が軽く、ニオイもさほどきつくないのであれば、まず脱毛をしてみるのが一番コスパの良い選択になります。
リーズナブルなワキガ対策なら医療脱毛がベスト!
ワキガ対策にも制汗スプレーやシート、脇の脱毛にレーザー治療などさまざまな方法があります。
その中でも一番リーズナブルでしっかりと効果が見込めるのが脇の脱毛です。
制汗スプレーやシートはあくまでも対処療法になります。出てしまった汗を拭いたり、スプレーをしたりしても雑菌の繁殖を止めることはできません。
また、注射やレーザー治療は治療費が高額です。
ボトックス注射であれば1回数万円もする注射を定期的に打つ必要がありますし、レーザー治療やミラドライは1回の施術に十数万もかかります。それだけのお金を払っても効果が出ない場合もあれば、ワキガが再発するリスクもあります。この点、医療脱毛であれば料金はどの治療よりも安く済みます。
さらに、脇毛がなくなることで雑菌の繁殖を抑えられるので効果的なワキガ対策にもなります。したがって、一番リーズナブルで手軽にワキガのニオイを抑えたいなら医療脱毛がベストです。自分の症状をしっかりと見極めて、一番良い治療法を選択しましょう。