医療レーザー脱毛は何回すべき?回数情報まとめ
2019.02.01
クリニックでの脱毛経験がない人の中には「医療レーザー脱毛って、1回施術すればきれいに抜けてしまうんじゃないの?」と思っている人もいるかもしれません。しかし、実際には一定の間隔を開けて複数回レーザーを照射することで、徐々に毛を減らし最終的に生えてこない状態に近づけることができるのです。自分でムダ毛を処理する必要がなくなるまでには時間がかかりますが、それでも脱毛した後の手入れのしやすさは格別です。カミソリで肌が荒れる心配もなくなり、毛抜きで無理やり引っ張った後に見られる毛穴の黒いポツポツともサヨナラできます。脱毛後のメリットを考えると、施術に通う時間も無駄ではないと思えるのではないでしょうか。この記事では、医療レーザー脱毛で脱毛をするときに適した回数をさまざまな角度から紹介していきます。
医療レーザー脱毛は1回で効果を得られる?
医療レーザー脱毛は、実用化されている脱毛の中で特にパワーが強く効果が期待できる脱毛方法だと言われています。「そんな脱毛方法なら、1回でも効果を得られるのではないか」という問いに対する答えは、イエスでもあり、ノーでもあります。確かに1回レーザー照射を当てるだけで、1~2週間後にはムダ毛がポロポロと落ち始め「毛が抜けている」という実感を得ることができるでしょう。1回の施術でも脱毛した感じは十分に味わえます。しかし、数週間後にはまたムダ毛が目立つようになり、結果的に「薄くはなったものの脱毛したとは言えない」のが1回の施術の限界です。
なぜ1回の施術ですべてのムダ毛を除去することができないのでしょうか。これにはムダ毛が生える仕組みが関係しています。人間の体に生えているムダ毛は、すべて「毛周期」と呼ばれる毛の生まれ変わりのサイクルに従って生え変わっています。ワキや腕、足などに生えているたくさんのムダ毛も毛周期を繰り返しているため、1日に何本かは自然に抜け落ちているのですが、毛が短く確認しづらいため実感するのは難しいかもしれません。最も分かりやすいのは、髪の毛です。頭を洗ったときや髪をブラシでといたときに髪の毛がごっそり抜けたり、枕に抜けた毛がついていて気になったりした経験がある人もいるのではないでしょうか。頭髪は体毛の中でも例外的に長い毛周期を繰り返しており、何もしていなくても1日に約50本とも言われる髪の毛が抜け落ちると言われています。ほとんどのケースで、髪の毛が抜けるのは正常な脱毛なのです。
医療レーザー脱毛は「毛周期」のうち「成長期」にある体毛にのみよく働きます。「成長期」とは毛母細胞が活発化し体毛をどんどん伸ばしている時期です。その後に訪れる「退行期」では毛母細胞の分裂が止まり、毛の成長も止まります。この後に自然に毛が抜け落ちて、毛母細胞は次の細胞分裂に備える「休止期」に入ります。実は皮膚の上に見えている毛は全体の3分の1と言われています。それ以外の毛は「休止期」にあり、一見すると成長しているように見える毛の中にも「退行期」のものがあるということになります。つまり、1回の施術で脱毛できる「成長期」にある体毛は全体の20%~30%にしかすぎず、残りの70%~80%の体毛はまた生えてくるための準備を皮膚の中で着々と進めているのです。「成長期」を狙って複数回施術を行う必要があるため、医療レーザー脱毛に限らずエステ脱毛であっても、毛周期を利用する脱毛方法の場合は1回で十分な効果を得ることは難しいと言えるでしょう。
脱毛が完了するまでに必要な回数
ムダ毛は生える箇所によって生え方や毛の太さなど特徴が異なります。ワキには太めの毛が生えますが、腕に生える毛は柔らかく、ワキに比べると色素も薄めです。毛周期も体の箇所によってかかる期間が違います。例えばワキやVIOゾーンのムダ毛は約3カ月をかけて成長期から休止期までを繰り返しています。対して、腕は約4カ月半、足は約4カ月がかかると言われています。全体の体毛に対する成長期の毛の割合も箇所によってさまざまで、ワキや足、VIOゾーンでは約3割が成長期にあるのに対し、腕では約2割です。こうした毛周期や成長期の毛の割合、生えているムダ毛の状態など個人の体質によって脱毛が完了するまでに必要な施術の回数は決まります。
平均して考えるとムダ毛を自分で処理することが格段に減り、脱毛を実感できるようになるまでに、足は4~6回程度、ワキやVラインは5~7回程度の施術が必要だと言われています。このことは、医療レーザー脱毛の基本的なプランがだいたい5回の施術をセットにしていることからも分かります。徹底的に脱毛し、ツルツルの状態になるには、足、ワキ、Vラインのいずれも9~12回程度の施術が必要です。
毛深さは回数に影響するのか
毛深いことに悩んで脱毛を決意する人も多いでしょう。いざクリニックに足を運ぶ前に気になるのは、「毛深いと人よりも多く回数がかかるのではないか」ということではないでしょうか。
人間には実に500万本もの毛が生えています。しかし、その大半は毛周期の退行期や休止期にあり、実際に皮膚上に見える毛は140万本程度です。ちなみに髪の毛は約10万本と言われていることから考えると、140万本もの毛がどこに生えているのか、疑わしく思えてきませんか。実は人間の体には至るところに毛が生えています。自分の体をよく見てみると、うっすらとうぶ毛が映えていることに気づくでしょう。色が薄く細い毛なので気づいていないだけなのです。
「私って毛深いな」と思っている人の多くは、こうした一般的には目立たない毛が濃かったり、1本1本の毛がしっかりと太く生えていたりするようです。毛の色が黒々としていて濃いことは医療レーザー脱毛にとっては有効に働きます。むしろ毛が太くて濃い方が施術しやすいのです。
医療レーザー脱毛は、毛をそった状態で、毛穴から見える黒い毛の断面に向けてレーザーを照射します。レーザーは毛に含まれるメラニン色素に吸収されて熱を発生させ、その熱は周囲に広がって毛母細胞を破壊します。毛周期で成長期の毛に医療レーザーがよく反応するのは、成長期の毛の色が濃いからです。退行期や休止期は毛の色が薄いことが多く、レーザーで熱を発生させることができません。同じように柔らかく色の薄い毛が生えている箇所は医療レーザー脱毛が難しい場所と言えますが、毛深い人にとっては施術の効果が出やすい利点があります。施術にあたって注意が必要なのは、毛深さや毛の濃さよりも肌の日焼けや色素沈着などです。医療レーザーはメラニン色素をターゲットにしているため、肌に多くのメラニン色素が含まれていると火傷のリスクが高まり危険なのです。また、毛の濃さと対照的な白髪の場合、医療レーザー脱毛の効果はなく施術を受けることすらできません。毛深い場合はそれが理由で回数が大幅に増えるということはないようですが、気になる場合は、事前カウンセリングでスキンチェックを受けてみると良いでしょう。
全身脱毛は何回プランを選ぶべき?
身だしなみとしてムダ毛の処理が必要なワキ、まめに処理したい足や腕、衛生的な観点からも脱毛する人が増えているVIOゾーンなど、女性が脱毛を考える箇所はたくさんあります。できることなら全身をまとめてすっきりと脱毛することで面倒なムダ毛処理から一気に解放されたいものです。こうした場合には脱毛したい箇所を1箇所ずつ契約するのではなく、全身脱毛プランを選んだほうが低価格で済み、時間を有効に使って短期間で施術を済ませることができるようです。医療レーザー脱毛では5回、6回、8回の施術プランを用意しているクリニックが多いようですが、契約するならまず5回プランを選びましょう。多くの人が5回の照射で脱毛効果を実感できており、この段階でムダ毛の自己処理の回数もずいぶん減ります。満足した人は5回で終了しても良いですし、もっとツルツルになるまで脱毛したい場合は脱毛箇所や回数を追加することも可能です。多くのクリニックでは、追加料金を格安で設定するなどアフターケアを充実させており、後から「もっと脱毛したい」と思った場合も利用しやすいようになっています。なお、全身脱毛プランでは顔やVIOゾーンを含まない場合もあります。顔やVIOゾーンを含めた場合はさらに回数が必要な場合が多いので、事前に確認をしてから契約するようにしましょう。
目的に応じて回数を決めよう
医療レーザー脱毛の回数は、求める脱毛の程度や脱毛する箇所によって異なります。「どれくらい脱毛できれば満足なのか」「自分が脱毛したい箇所はどの程度の回数が必要なのか」を自己分析し、事前にリサーチしておくことで医師や施術スタッフとのカウンセリングの際にも、より具体的な質問をすることができるでしょう。